料理屋は良く総合芸術の場だといわれます。
それは日本の伝統的建築に始まり工芸、芸能、絵画、茶道に華道、
厳選された食材や極め抜いた調理技術、接客など全てを含めた調和の上に成り立っているからです。
このページでは料亭 山口楼を構成するいくつもの宝物をご紹介いたします。
ようやく秋が深まりをみせお鍋が美味しい季節が始まりました。
山口楼本店でもようやく新鮮で大きな鮟鱇が入荷したので
あんこう鍋が始まりました。
山口楼では水戸で一番古くよりあんこうの骨出汁と鰹節、昆布による
醤油仕立てにてあんこう鍋をご提案して来ました。
なぜなら、本来のどぶ汁といわれる物は水を使わず鮟鱇と大根からの
水分のみで造られ、1回だけよそう事はできますが鍋にすると焦げ付いて
しまいます。当家では汁と認識しお鍋とは考えていませんでした。
そこで山口楼ではあん肝汁とし究極の鮟肝の旨味を味わって頂くべく
たった2口ほどの小吸い物として造り上げました。
あん肝汁は味噌を一切使わず骨出しと肝のみでこっくりと仕立てます。
すばやくアクを救い濃厚ながらも雑味は取り除きます。
そして具は幻といわれる鮑茸と余分な甘みを出さない様に
角にうった蕪。和芥子でアクセントをつけます。
そして熱々のうちにお客様のもとへ、、、、
するとお客様からこの肝汁でお鍋が食べたいとご注文を頂きます。
で完成したのが「肝仕立て漁師風」
実は上の小吸い物でも鍋にすると焦げ付きます。
これを召し上がった著名なフレンチシェフが凄く気にいって頂き
さすがの鋭ささで「なんでこんなに濃厚なのに肝と出汁が分離しないの?」
と尋ねて頂きましたが恐縮ながら実はそこが最高の企業秘密なのです。
今年もたくさんの方々に本物のあんこう鍋を召し上がって頂きたいなぁ
あっ基本である醤油仕立ての事から書くべきでした、、、、それはまた後で、、、
*あん肝汁(小吸い物椀)は本家醤油仕立てあんこう鍋の月コースよりつきます。
*漁師風肝仕立てあんこう鍋は月コースよりご用意させて頂きます。