料理屋を構成するいくつもの宝物

料理屋は良く総合芸術の場だといわれます。
それは日本の伝統的建築に始まり工芸、芸能、絵画、茶道に華道、
厳選された食材や極め抜いた調理技術、接客など全てを含めた調和の上に成り立っているからです。
このページでは料亭 山口楼を構成するいくつもの宝物をご紹介いたします。

2019.12.21
あんこう友酢です。

さて年末になり私のコラムも店の喧騒に巻き込まれ

今月1回目の掲載が21日になるという体たらく。

忙しいといってもキチンとしないといけません。

気を取り直して今回は「あんこう友酢」

身は味が淡白ながらも深みがあり濃厚な肝を持つ鮟鱇は

色々な方法で調理されます。

例えば

唐揚や柳川仕立てなど

 

しかしながら鍋よりも古く茨城県の冬の風物詩として愛されてきたのは

あんこうの友酢です。

それは鮟鱇の七つ道具 あん肝、ぬの、皮、えら、柳肉、水袋、ともを

丁寧に臭みを抜き形を整え1つ1つの風味を壊さない様に仕立てます。

それをあん肝を練り込んだ特製の味噌酢をつけてお召し上がり頂く。

また、その時に重要なのは、あしらいの防風やうごを柳肉に添えて味噌を

たっぷりつけてエイヤッとお口の中へ、、、、、

すると口の中で茨城の磯の香りが鼻腔をくすぐり味わい深いみそと

風味豊かな七つ道具が相まって、、、、ああ、、日本酒、、、

実はあんこう友酢は「供酢」と書くのが本当です。

しかし山口楼ではお酒の友という事で「友酢」と書き続けてきました。

せっかくの茨城でのあんこう料理。

是非、本物のあんこう友酢をお召し上がり頂きたいなぁ、、、、

ちょっと遊び心で景徳鎮に盛ってみました、、、